北緯43度 マイナス温度の国

絵描きの視点から釧路管内を捉えるためには
食文化も細かく砕いて知らねばなるまい

たとえば以前のキーボードを再練成して
キーホルダーにした作品や、ペットボトルを手工芸
でバッグなどに仕立て上げた作品を思い出してほしい。

北海道ではエゾシカの作物への被害が多いので
エゾシカを駆除する>処理>廃棄ではなくハンバーガー
このアイデアの展開に共通点を感じた。

エゾシカバーガー、これが食べたかったのだ。
エゾシカハンバーグを食べると書いていたが、
わざわざ高級感のあるハンバーグステーキではなく、
ファーストフードとしての手軽な鹿が食べたかった
ことをすっかり忘れていた。
たかがハンバーガーを食べるために釧路駅から
『赤いベレー』まで車で45分の移動時間である。



テリヤキ味の鹿バーガーがやってきた。
味は・・・いい意味で言うと鹿臭さがない。
鹿肉の匂いが嫌いな人でも全然気づかずに
食べれるだろう。逆に個性的なバーガーを
期待してた自分にとっては 少し食べ応えのある
あまり脂肪分のないハンバーガーという感じだ。





赤いベレーの近所に『N43°』 という謎の建物がある。
阿寒町の中でも特に”デザインされている”
と思える建物だ。北緯43度にある国のアートを抜粋して展示していて、
中江先生の作品も展示されていた。
この美術館はコンセプトも含めて気に入ったのだが
N43°にある国々ですんでいる作家たちに共通する
何かというものは見つけ出すことが出来なかった。


このへんはまわりには何も無い、田舎の風景だ。延々と広がる野原だ。
その何も無いところに美術館があるというのが不思議な気がする。
東京なら美術館のまわりには駅だとか建物だとか道路だとかなんでもある。
逆に言うと人工物以外のモノが何も無い風景だといえる。

ここには牧草もバラ線も杭も牛も馬も白樺も丹頂も狐も鹿もトラクターもある。

N43°へようこそ

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