コンクリートジャングル

コンクリートのイメージってよくない。生きた土に対して死んだコンクリートみたいな感じ。
たとえば冷たいコンクリートの上で死んでるとかいう表現とかのせいかな。
あとコンクリートの反射熱で温暖化現象がおこるとかいう文章のせいかな。
雨の降った日のコンクリートの匂い、はそんなにわるくない。

仕事の帰りにコンクリートを125%拡大しながら見てたんだ。
自分はビルがあんまり好きじゃない。ビルが無機質なかんじで嫌なのは
機械的なパターンの連続でできてるからじゃなかろうか。

これが団地とか高層マンションになると、電車から眺めてる限りでは
物干し竿に何か吊ってる家、植物を栽培してる家、窓があいてる、
ブラインドで閉じてるといったテクスチャ的な変化があるからビルほど
嫌じゃない。そういうわけで コンクリートはビルのように機械的な
パターンが嫌なのではないかと思いながらずっと眺めていた。
しかし、どうみてもパターンが無数にあるのだ。

大小の砂利がまざってて、ところどころひび割れてて
 引かれているラインも消えたり削れたりでこのパターンは木や土と
なんら変わらないくらい多いのではないか。
いや、ここで繰り返しているだろうという部分すら見えないのだ。

こんなこと とっくに気づいてる人は気づいてて、
道路の写真とかとりまくってる人はこういう面白さを知ってるんだろうなと思った。
デザフェスのときに話をした人の話、
「今普通に人々が素通りしてるものが時を経てアートになりうる。
巨大建築としての高速道路とかもそのひとつじゃないかな。」
というのを日常的に実感した。

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